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「自然な脱力」を達成するには

 

ボイスリードの江原です。

 

今回は「発声を“生理学的に”学ぶ」とは何か、ご説明します。

 

まず、生理学的にの定義ですが、wikipediaで調べると

 

「生理学(せいりがく、英語: physiology)は、生命現象を機能の側面から研究する学問」

※更に詳しくは、こちら

 

とあります。

 

つまり「生理学的な発声」とは何か?を簡単に言うと、

 

“人間が生まれながらにして持っている機能を基にした発声”

 

ということになるかと思います。

 

スイスの発声研究者フースラーさんは、この考え方を根本に研究を行い、声楽界に衝撃を与えました。

 

 

それでは詳しいお話に行く前に、まずは前回のおさらいをしましょう。

フースラー発声学❶~フースラー発声学とは?~

 

前回の記事では、生理学的に正しい発声を考えると以下のことがわかってくることをご説明しました。

これらはスイスの発声研究者フースラーさんが書籍「うたうこと」の中で発表したことです。

【提唱されたこと】

  • 人間の身体はもともと”歌える様に作られている”
  • ほぼ全ての現代人の発声器官に“疾患(つまり、声を不自由にする要素)”がある
  • 声を出す時の“心の衝動”の重要性
  • 長年使われずに“死んでしまっている”機能を目覚めさせる必要があること
  • まず聴いて理解する”ことの重要性

【否定されたこと】

  • 脱力発声
  • 腹式呼吸
  • 声を「鼻」や「口」や「喉」に響かせる“共鳴” の練習
  • 口の開き方の練習
  • 舌のコントロール

 

これらを見てどう感じるでしょうか?

 

これまでの常識とはかなり違う、場合によっては正反対の見解と感じる方も多いかと思います。

僕も始めてみた時びっくりした人間の一人です(笑)

 

 

それではここから、これらを実際のボイストレーニングに落とし込んでいくには“事前に”どの様な考え方を持っている必要があるか?についてご説明していきます。

 

 

まず、生理学的発声を“取り戻す”にあたって最も重要なのは、「身体の自然な動きに身を任せた発声を目指す」ことです。

例えば、「くしゃみ」や、「びっくり」した時の動き、恐怖を感じた時の「叫び声」などは“誰も親から習っていないはずなのに”身体はその方法を知っています。

これが「身体がもともと持っている機能=自然な動き」です。

 

しかし、歌になるとこれが難しい。

何故なら“身体が自然な発声を出来る状態に無いからです。

 

どういうことか?

 

人類は言語を獲得した時に、様々な声色を遣ってコミュニケーションを取る必要がなくなりました。

それにより元々叫んだり、色んな声を出したり、遠吠えなどをしていた発声の為の機能が使われなくなり、

それらが次第に衰退し、場合によってはその機能を全く失うレベルとなってしまったということです。

 

 

フースラーさんはそれら全てが正常に働いている状態で行われる発声こそが“自然”であると説きました。

つまり、発声の為の機能の働きを本来のレベルに戻さないことには自然な発声はそもそも出来ないということです。

 

 

よって、そもそも皆さんが“自然である”と思っている発声は超高確率で“非自然的”であると認識を改める所からスタートしたほうが建設的かと思います。

 

上記によって、例えば、

 

・脱力発声

・舌を固くしないこと

・ビブラートなどの“技術”練習

・お腹を膨らませようとしながら息を吸うこと

 

これらは、機能が目覚めていない上で行っても出来るはずがないのです。

 

つまり、

 

・「力を抜いて!」

・「舌を柔らかくして!」

・「声を揺らして!」

・「息を吸うときお腹を膨らませて!」

 

という指導は“非自然的な”発声を助長するだけとなります。

もしこの指導で出来た場合は「そもそも機能が目覚めていただけ」であり、

機能が目覚めてない場合は、確実に正しく出来ません

一発で出来る場合は、トレーナーの指導が上手いわけでもなんでもありません

 

 

ボイストレーニングは「どうして自分は出来ないのだろう・・・」という壁に何度もぶち当たります。

 

例えば“いつまで経っても脱力出来ない”状態に悩む人がいたとして、「力をいかにして抜くか」という考察は、

生理学的に、

 

確実に改善に向かいません

 

 

「脱力」とは、本来力を入れるべき機能が目覚めていない故に、余計な筋肉が働いてしまっている状態

 

だからです。

 

 

なので、必要なのは余計な“力を抜く”ことではなく、必要な“機能を目覚めさせる”こと。

 

その発声をする為に本来働くべき機能を甦らせれば、「脱力」は“ごく自然”に達成される

 

のです。

 

これが、発声を生理学的に考えた時に起こせることの一例です。

 

そして、

 

❶目覚めていない機能は何なのか割り当てる

❷その機能を目覚めさせる

❸目覚めた機能を育てる

 

これこそがボイストレーナーの仕事であり、ボイストレーニングの本質だと思います。

 

ボイスリードではこれらの前提を基に訓練を行っていきますので、ご認識頂けますと幸いです。

 

ではでは!

 

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【著者プロフィール】

◉名前

えはら校長

インストラクター

◉職業

発声改善専門ボイストレーナー。栃木県宇都宮市にあるボイトレスクール「ボイスリード」の校長。

フースラー発声学を基礎とした「ロジカルなボイトレ」を栃木県に初めて持ち込み、喉を締めた発声や、声枯れなどの症状改善と得意としている。「これまで様々なボイトレを試したが上手くなれなかった」方を中心に口コミが広まり、常に定員が満員状態であることから、各所で”栃木県で最も予約の取れないボイストレーナー”と紹介されている。生徒は、高校生からバブル世代まで幅広く、バンドマン、アイドル、カラオケ大会上位常連組などの本格派からも指示されている。

経歴:

2017.10 ロジカルボイトレを栃木県に広めるため「ボイスリード」というスクールを開校

2018.  6 初のワークショップ「ボーカリストの為のマイキング勉強会」開催。定員10名のところ、1日で12名の申込みが入り、即完売。

2018.12 2回目のワークショップ「本当に感動する歌の作り方」開催。定員20名が即日完売。

2019. 6 紹介が紹介を呼び、生徒満員で初の生徒募集打ち切り。

2019.11 生徒募集再開

2020. 1 再び満員により、生徒募集打ち切り

2020.3 4月からの新規生徒募集再開

 

◉出身・在住

茨城県出身、栃木県在住

◉音楽歴

バンドや弾き語りで歌ったり曲作ったりを15年程やってます。今はコーラスユニットでの路上ライブが多いです。

◉好きな音楽

音楽はかなり邦楽洋楽問わずかなり雑食ですが、ルーツミュージックはCHEMISTRY、BUMP OF CHICKEN、Mr.Children、ACIDMANなど。最近は洋楽(特に横ノリ系)多め。踊れるやつが好きです。

◉趣味

読書。愛読書は司馬遼太郎、伊坂幸太郎。

◉好きな芸能人

篠原涼子、吉高由里子、広瀬すず、松岡茉優、浜辺美波、はあちゅう。

◉休日の過ごし方

本読んでるか、歌ってるか、お笑い見てるか、筋トレしてるか、愛猫に遊んでもらってます。

◉最後に一言

オススメのアーティストや本があったら教えて下さい!